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保育園や幼稚園など、保育の業界で広く知られている五領域とは 【健康】【人間関係】【環境】【言葉】【表現】の事を指しています。
卒園までに子供達に身に着けてほしい五つの力であり、この五領域を意識して伸ばす事が保育の目標になります。
これから個々の項目について詳しく説明していきますので、保育に関わる皆さんは是非参考にしてくださいね。
健康

健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康の基礎を培うこと。
と書くと少し難しいですよね。
心も体も、子供達が健やかに過ごせるために必要な力を育てる事ですね。
運動は勿論ですが、ハサミなど危険を伴う道具の安全な使い方や、歯磨きの方法や習慣を身に着けることなども【健康】に関わる事ですよね。
「冬に半袖の服装をしちゃダメだよ、寒くて風邪を引いちゃうからね」
と、実際の行動と、何故そうしてはいけないのか(あるいはそうすべきなのか)という理由もしっかりと伝えてあげてくださいね。
人間関係

人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、自立及び協調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと
分かりやすく言うと自分で出来る事を増やしていくとともに、周りの人を大切に出来る、協力して生きていける心を育みましょうという事ですね。
自分の気持ちを上手に伝えたり、相手の考えをしっかりと聞いたり。
遊ぶときも自分だけが楽しければよいのではなく、お友達皆が楽しめる遊び方を模索できる心を育む。
自分で出来る事は積極的に自分で行い、お友達が困っていたら助けてあげられるような成長をさせてあげられたら理想ですね。
環境

生命、自然及び社会の事象についての興味や関心を育て、それらに対する豊かな心情や思考力の芽生えを培うこと
例えばひまわりや朝顔などのお花から自然に興味を持ってもらったり、交通ルールを理解するために信号機の仕組みを学ぶなども大切な環境の要素ですね。
他にも物の数え方や、図形などの仕組み・・・教えてあげたい事は沢山あります。
言葉

生活の中で、言葉への興味や関心を育て、話したり、聞いたり、相手の話を理解しようとするなど、言葉の豊かさを養うこと
自分の感情を上手く言葉で表現する方法を学んだり、絵本などで文字に触れたり。
自分が伝えるだけでなく、相手の話もしっかり聞き取り、理解できる感性や能力を伸ばす事ですね。
絵本や紙芝居・ごっこあそびなどを通じて、沢山の言葉を覚えて貰いたいですね。
表現

様々な体験を通して、豊かな感性や表現力を育み、創造性の芽生えを培うこと
音楽やダンス、工作など様々な表現方法に触れ、創作性を伸ばしたり、感動を伝えあったり。
幼児期に様々な表現方法を学び、その力を伸ばしてあげる事はとても大切です。
将来そのことがきっかけで、芸術分野で活躍する子供も出てくるはずですよ。
五領域は保育の現場にしっかり組み込まれている

五領域って難しいよ・・・実際にどうやって活かしていけばいいの?
五領域と改めて聞くと、やはり少し難しい印象がありますよね。
でも普段の保育にご領域を伸ばす取り組みは自然と含まれています。
例えばごっこ遊び お店屋さんごっこで五領域を満たす
健康
・お店作りでハサミなどを怪我が無いよう安全に取り扱う
・お店に来るお客さんが何を必要としているか、どうしたら喜んでもらえるか考える
特にハサミで怪我をしないかはとても大切ですので、保育士さんがしっかりと見守り、危ない使い方があれば優しく教えてあげましょう
人間関係
・一緒にお店屋さんごっこをするお友達と楽しく遊ぶ努力をする
・どんなお店を作るかお友達と話し合って考える
保育士さんは輪から外れてしまっている子供がいないか、皆が仲良く遊べるようにフォローしてあげてください
環境
・行った事があるお店の仕組みを真似てみる
・実際のお店にはどんな商品が並んでいるか考え、実践する
みんなが普段行くお店にはどんなものがある?など声かけをしながら一緒に考えてお店作りをしましょう。
言葉
・お店に来てくれたお客さんが、どう声をかければ商品を買ってくれるか考える
保育士さん側からは、「今日のおすすめは何ですか?」とか「うーん、ちょっと高いかな~」とか、子供達が対応を考えるような言葉を投げかけてみましょう。
表現
・お店の看板づくりや、商品を並べるレイアウトを考える
実際に売れるデザインを突き詰める必要は無いので、子供たちの柔軟な発想を褒めてあげられるような形になるといいですね。
最後に 五領域は難しく考えず・普段の保育を心がけよう
五領域を難しくとらえてしまう方も多いのですが、簡単に言えば

保育を通じて子供たちの能力を伸ばす事
であり、普段から保育の現場では意識せずとも取り入れられていることが多いです。
勿論五領域を意識して働く事はとても良い事なのですが、逆にそれにとらわれ過ぎて自然な対応が出来なくなってしまうのも困りもの。
子供達が楽しみながら成長できる事を考えて行けば、自然と五領域を満たす形になる・・・そのような意識を持っていればよいかと思います。
むしろお仕事で失敗してしまい、反省して振り返る時などに

五領域で考えるとどうするのが良かったのかな・・・
と考えてみるのが良いかもしれませんね。