皆さんは【療育】という言葉を聞いたことがありますか?
療育とは障害を持っている子供たちが社会的に自立できるように、医療や訓練、教育の専門家が連携して子供たちの能力を伸ばし、抱えている困難を克服することを目指して行われる物です。
元々は肢体が不自由な子供達を対象としてきましたが、近年は発達障害など様々な障害に対してサポートを行っています。
この療育を専門的に行う施設が療育センターや児童発達支援施設、障害児支援センターなどになります。
今回は保育士さんがこれらの施設でどんな仕事を行うのか、また求人はどう探したらよいのかご説明していきます。
療育センターや発達障害児支援施設での保育士の仕事内容
療育センターでは保育士以外にも、医師や看護師、作業療法士や理学療法士、言語聴覚士、言語療法士、臨床心理士、児童指導員、介護福祉士などなど専門家が多数揃っていますので、それぞれが専門的な知識を活かして子供達と接していきます。
具体的には下記のような理論に基づいて療育が行われます。
ちょっと難しく聞こえるところもあると思いますが、イメージとして掴んでいただければと思います。
応用行動分析学(ABA療育)
子供達が問題行動を起こすのは何故か分析し、それに対してどう対処すれば怒りにくくなるのかを考え、対処を継続的に実施する事を意味します。
TEACCH
Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Childrenのそれぞれの頭文字をとった造語で、
「自閉症及び関連するコミュニケーション障害をもつ子どもたちのための治療と教育」という意味になります。
子供達が望ましい行動を取りやすくなるように、絵やカードを使って視覚的に分かりやすくコミュニケーションを取る方法です。
認知行動療法
認知(考え方)を変えて問題を解決する方法と、行動も変えて改善する行動療法。
この2つを組み合わせたものが認知行動療法です。
子供達の自動思考による認知のゆがみを修正して良い方向に導いたり、子供達個々が抱える困難を元に治療計画を立てて、生活リズムを改善させたり、自助力を高める事を目的にします。
SST(Social Skills Training)
日常でよく起こる場面を、ロールプレイングで疑似体験する療育です。
相手に気持ちを上手く伝えたり、反応できるようにするトレーニングになります。
箱庭療法
子供達に箱庭を自由に作ってもらい、自分の心の状態を表現し、理解や支援に繋げていく方法です。
砂やミニチュア玩具などを使用して、自由に表現して貰う事で無意識に深層心理が表に出せる手法になります。
音楽療法
対象者(クライアント)の身体的、感情的、認知的、精神的、社会的なニーズに対応するために、音楽を意図的に使用する療法です。
子供達と歌ったり、聴いたり、楽器を演奏する事で問題を乗り越える手法になります。
音楽療法士による専門的な療育が行われることもあります。
作業療法(OT)
日常生活の動作や手先を使った遊びや体操、レクリエーションなど様々な作業を通じて、生活していくために必要な動作や社会に適応するための能力を身に着ける療法です。
作業療法士が担当します。
理学療法(PT)
運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段で身体機能の改善を図る方法です。
寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなどの動作をしっかりと出来るようにし、QOLを向上させます。
遊戯療法
子供達に遊びを通じてセラピーを行う療法です。
絵を描いたり、音楽表現をさせたり、物語を作ったり様々な遊びや創作活動を通じて心をケアしていきます。
保育士が療育の仕事に携わるにはどうしたら良い?資格は必要?
保育士の資格があれば問題なく働く事が出来ます。
上記の様に療育の理論は少し難しく感じるかもしれませんが、保育士として子供達と関わる事は同じ。
仕事を通じて子供たちの特性を把握し、療育で行うべき事を理解していきましょう。
療育センターや発達障害児支援施設の求人を探すには?
療育センターや発達障碍児支援施設の求人は数が多くありませんので、保育士専門の転職サイト・転職エージェントを活用しましょう。
仮にいますぐ希望の求人が無いとしても

療育センターの求人が入り次第連絡ください
とエージェントに伝えておくことで優先的に紹介を受ける事も可能です。
一番オススメの保育士転職サイトは、保育士求人数が日本最大級の保育士バンク。
保育士バンク掲載求人の一例ですが、このように児童発達支援施設の求人が掲載されています。
少ない求人を確実にモノにするために、是非活用してみて下さい。
保育士バンクは↓から登録可能ですよ。